映画『タイタニック』の主題歌であり、歴史上で最も売り上げたシングル曲のひとつセリーヌ・ディオンの『My Heart Will Go On』 (マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン)の歌詞を英語学習を兼ねて、深堀りして解説します!
英語の歌詞を読んでいて、
これはどういう意味だろう?
和訳は検索すれば出てくるけれど
何故そういうニュアンスになるんだろう?
そんな風に感じたことはありませんか?
この記事を読んで、そんな疑問を解決して頂ければと思います!
『My Heart Will Go On』 ~ タイタニックの主題歌
『My Heart Will Go On』 (マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン)は、映画『タイタニック』の主題歌。カナダ出身の歌手、 Céline Dion( セリーヌ・ディオン )の曲です。
『My Heart Will Go On』は1997年にリリースされ、全米・全英で第一位など、世界各地のヒットチャートを総なめにし、アカデミー賞、グラミー賞、ゴールデングローブ賞も受賞しています。
しかしながら、この曲は映画『タイタニック』を無くして語れません。
そのストーリーになぞらえると、タイトルの『My Heart Will Go On』の意味は「今は亡き愛しい人への気持ちは生き続ける」ということでしょう。( 熟語 Go On については下記でも触れいています。 )
以下、この記事では英語の文法を中心に解説します。
映画『タイタニック』は、当ブログの英語学習の記事でも扱っているので興味のある方はご覧ください。
歌詞・和訳
『マイハートウィルゴーオン』
Aメロ1 [Verse1]
歌詞
Every night in my dreams
I see you, I feel you,
That is how I know you go on
Far across the distance
And spaces between us
You have come to show you go on
和訳
『毎晩、私は夢の中で』
『あなたに逢い、あなたを感じる』
『そうしてあなたが生き続けてるとわかる』
『遠く離れた彼方』
『二人の間にある幾重の隔たりを超えて』
『あなたは生きていると教えてくれる』
サビ [Chorus]
歌詞
Near, far, wherever you are
I believe that the heart does go on
Once more you open the door
And you’re here in my heart
And my heart will go on and on
和訳
『近く、遠く、何処にいても』
『その心が必ず続いていくと信じている』
『またあなたがドアを開くと』
『あなたは私の心の中にいる』
『そうして私の心はずっと生き続ける』
Aメロ2 [Verse2]
歌詞
Love can touch us one time
And last for a lifetime
And never let go till we‘re gone
Love was when I loved you
One true time I hold to
In my life we’ll always go on
和訳
『愛は一度、触れて』
『すると一生続いていく』
『そして二人がなくなるまで、決して消えないわ』
『愛とは、あなたを愛した時のこと』
『今も私が抱き続ける唯一の真実の時』
『私の人生の中で、二人はいつまでも続いていく』
サビ [Chorus] × 1 (同上)
※上記の繰り返し
エンディング [Outro]
歌詞
You’re here,
There’s nothing I fear,
And I know that my heart will go on
We’ll stay forever this way
You are safe in my heart
And my heart will go on and on
和訳
『あなたがここにいるから』
『私が恐れるものは何もない』
『そうして私の心は生き続けるのよ』
『二人はこうやってずっと一緒にいる』
『あなたは大丈夫、私の中にいるのだもの』
『そうして私の心はずっと生き続ける』
歌詞・文法 徹底解説
『 My Heart Will Go On 』
Aメロ1 [Verse1]
That is how I know you go on
そうしてあなたが生き続けてるとわかる
こちらの how は関係副詞で、That is how … の意味は
That is how … : それが … する方法だ、そのようにして…
となります。
直訳すれば、
how I know you go on
私があなた生き続けることを知る方法
(= どのように私があなたが生き続けることを知るのか)
という名詞節なり、それに対応するのが、前述された「 That 」(ここでは、That = Every night in my dreams I see you, I feel you :毎晩 夢で逢い、感じること) なんだ、という表現です。
Far across the distance
And spaces between us
You have come to show you go on
『遠く離れた彼方』
『二人の間にある幾重の隔たりを超えて』
『あなたは生きていると教えてくれる』
⚓
ここの初めの2行、
Far across the distance
And spaces between us
の箇所はひと続きで
Far across the distance and spaces between us
「私達の間の距離と空間をはるかに超えて」
でしょう。
また、spaces と複数形になっているのは一つだけでなく幾つかの空間があるということですが、 映画「タイタニック」になぞらえれば 、主人公であるローズとジャックの二人にとって、「生や死」、「階級」、「現在と過去」など様々な障害があったことを指しているとも解釈できます。
Far:遠く離れて
across:超えて、横切って
また目的格の us 「私達」も映画「タイタニック」になぞらえれば、ローズとジャックという恋人 二人のことを指していますから、「私達」ではなく「二人」と訳せると思います。
上記の和訳はそういった点も踏まえて意訳しています。
サビ [Chorus]
I believe that the heart does go on
その心が必ず続いていくと信じている
the heart と定冠詞の the があることから一般論としての「心」ではなく、前述の Aメロで語られるようなことを前提とした my heart「私の心」ならば続いていく、ということでしょう。
does は 動詞 go on を強調する副詞です。
Once more you open the door
またあなたがドアを開くと
こちらの door にも定冠詞 the があるので、語り手(=タイタニックのヒロイン:ローズ)にとって具体的にイメージできるような存在なのだと思うのですが、ちょっと私にはこれだというものは思いつきませんでした。
鋭い人は映画「タイタニック」を観ると、あ~ドアってこのドアのことか!、と思い当たるかも?
And my heart will go on and on
そうして私の心はずっと生き続ける
on and on :延々と
⚓
go on:継続する、存続する
この曲に繰り返し登場する熟語。
上記の意味以外にも前後の文脈により、「進む」、「起こる」、「経過する」など色々な意味になる言葉ですが、この曲での意味合いは上記の、継続、存続、といったものでしょう。
また、my heart will go on はそのまま訳せば「私の心は続く」 (これじゃ素っ気無いですね!) ですが、この曲は映画「タイタニック」の主題歌として作られそのストーリーに照らし合わせると、
go on の意味は「生き続ける」もしくは、「存在し続ける」
と考えられるでしょう。
前述の「生や死」、「階級」、「現在と過去」という様々な障害を乗り越えて、続いていくものがあると思うとロマンチックですね!
Aメロ2 [Verse2]
Love can touch us one time
And last for a lifetime
And never let go till we‘re gone
『愛は一度、触れて』
『すると一生続いていく』
『そして二人がなくなるまで、決して消えないわ』
And last for a lifetime の部分の And は、原因・結果の関係で前の行とつなげて
(原因) Love can touch us one time → and → (結果) Love can last for a lifetime
となると思います。 and は「 (原因) … すると (結果) …」という意味になるでしょう。
※ last は三単現の s がない原形ため can が掛かる
let go : 諦める、捨てる、手放す
let go は映画「タイタニック」のセリフに繰り返し登場します。
ローズが自ら命を絶とうと身投げ( let go )するとき、
船が沈没する間際に自分の手を離すな( Do not let go of my hand !) とジャックが言ったとき、
極寒の海に投げ出されて尚、あきらめるな( Never let go )とこちらもジャックが告げたとき、
それそれ印象的なシーンで登場しました。
we:
「タイタニック」の主題歌での歌詞ならば、やはり、 we 「私達」 = 「二人」 でしょう。
Love was when I loved you
One true time I hold to
In my life we’ll always go on
『愛とは、あなたを愛した時のこと』
『今も私が抱き続ける唯一の真実の時』
『私の人生の中で、二人はいつまでも続いていく』
こちらの when も上記の how と同様に関係副詞です。ここで when は the time when を意味して、(the time) when I loved you が名詞節になります。
上の和訳はまだ直訳気味ですが、もっと意訳すれば「あなたを愛した時に愛が始まった」などとしてもよいかもしれません。
hold to:持ち続ける、しっかりつかまる
エンディング [Outro]
You are safe in my heart
あなたは大丈夫、私の中にいるのだもの
safe :安全な、無事な
この safe in my heart は、自らを犠牲にして救ってくれたジャックへ、ローズからのせめてもの思いやりを表しているのかもしれませんね。
以上です。
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