英語学習をしていて、好きな洋画があるなら、英語の学習に使わない手はないですよね。
洋画は楽しみながら、生の英語に触れることができる非常に優れた教材です。
この記事で映画『インターステラー』を楽しみながら、あなたの勉強に役立ててもらえれば幸いです。
作品概要
インターステラー
異常気象により人類滅亡の危機に瀕した近未来。幼い娘の不思議な体験に導かれた元宇宙飛行士クーパーが人類の存亡を賭けたミッションに挑むSF映画。理論物理学者(※)が監修した科学的考証により演出された壮大な宇宙と、普遍的な人間性を織り交ぜた物語が展開されます。
様々な要素や伏線が交っていることもあり難解ですが、圧巻の映像と登場人物の描写が丁寧に作りこまれているため、ストーリーに引き込まれます。一度だけでなく見返して観たくなる映画です。
※キップ・ソーン:2017年ノーベル物理学賞を受賞
地球の寿命が尽きかけていた時代。居住可能な新たな惑星を探すミッションの先導者に、元エンジニアでシングルファザーのクーパーが選ばれる。彼を待っていたのは、想像を絶する未開の宇宙空間だった…。
出典:Amazon
基本情報
アメリカ映画 2014年公開 (169分)
原題:Interstellar
舞台:近未来 (アメリカ合衆国 、その他)
出演:
マシュー・マコノヒー (ジョセフ・クーパー)
アン・ハサウェイ (アメリア・ブランド)
マット・デイモン (ヒュー・マン)
ほか
語彙の傾向
- Main:宇宙、物理学、家族 関連
- Sub:機械、学術研究、気象、農業、環境問題
英語学習 セリフ・意味解説
Interstellar:星間の
※ Inter-:…の間の stellar:恒星の
ミラーの惑星 … 大波の後
1:13:17 ~ 1:17:07
ミラー飛行士からの信号を発する惑星で大波に襲われたあとのクーパーとブランド(アメリア)との会話です。
この宇宙の任務で最初の危機に直面する緊迫した場面です。
CASE : Too waterlogged. Let it drain.
⇒「水浸しです。排水します。」
大波で宇宙船の内部に水が入ったときのCASE(ロボット)の言葉
waterlogged:(船が)浸水した、沈没寸前の
drain:排水する、流しだす
Cooper : One of us was thinking about the mission!
クーパーが危険な行為を冒したブランドに叫んだ言葉です
ここは英語字幕は上記となっていますが、実際の音声を聞くと
The difference is one of us was thinking about the mission, Brand!
⇒ 「違いは、私達の一人が(あの状況でお前ひとりが)任務のことを考えていたことだ、ブランド!」
と言っているようです。ブランドが任務にとらわれ過ぎて判断を誤ったことを責めているのかと思います。
ちなみに日本語吹替えでは「いいかこれは俺達の任務だ、違うかブランド!」となっており、ちょっと意味合いが変わっていますね。
※ was ではなく your のようにも聞こえる気がしますが、早口で感情がこもった発音なのでリスニングに確信がありません…。
Cooper : How’s the wreckage stayed together after all these years, huh?
Brand : Because of the time slippage.
wreckage:残骸、漂流物 【不可算名詞】
stay together:離れないでいる、一緒にいる
How’s the wreckage stayed together after all these years?
⇒どうやって残骸が何年も一緒にとどまっていたんだ? (一緒になっているなんておかしい。)
slippage:ずれ、遅延
CASE: The data Doyle received was just the initial status echoing endlessly.
この辺りの話の展開はSFならではですね。
initial status:初期状態
echo:反響する、こだまする
endlessly:延々と、際限なく
initial status echoing endlessly
⇒ 延々と反響する初期状態
Cooper : You eggheads have the survival skills of a Boy Scout troop.
egghead:知識人、インテリ
そのまま直訳すれば「卵頭」ですが、「禿げ頭の人」という意味もあり、禿げた人は頭が良いというイメージから「インテリ」の意味でも使われるようになったようです。
Boy Scout:ボースカウト団員
相手を揶揄して「優等生」、「生真面目な人」といった意味合いでも使われます。
troop:一団、部隊
⇒「お前らインテリは優等生のボーイスカウトのサバイバル術は持っているってわけだ(=ロクな技術は持っていない)」
Brand : Time is relative, okay? It can stretch and it can squeeze, but it can’t run backwards. It just can’t. The only thing that can move across dimensions, like time, is gravity.
ブランドが時間について説明する箇所です。
この辺りからSFでおなじみの単語がでてきます。
dimension:次元
gravity:重力
relative:相対的な
stretch:伸びる
squeeze:縮む
backwards:逆に、後ろに
run backwards ⇒ 逆走する
The only thing that can move across dimensions, like time
⇒ 時間のような「次元」を超えて移動できるたった一つのもの
※ across = 超えて、横切って、向こう側に
Brand : I screwed up. I’m sorry.
screw up:大失敗する、台無しにする
screw は「ネジ」で、ネジを締める、ネジを巻く、という意味もありますが、スラングで「大失敗してまった」、「ヘマしちまった」といった意味で使われます。
ここでのブラントのように I screwed up. と言ったあとに I’m sorry. とつなげて使われることが多いです。
フォーマルに表現するならば、screw up ではなく「make a mistake」といった言葉になります。
Brand : But you knew about relativity.
relativity:相対性理論 (theory of relativity)
アインシュタイン(Einstein)により20世紀初頭に提唱された物理学の理論
Cooper : Brand, co-pilot, you’re up. CASE, blow the cabin oxygen through the main thrusters!
co-pilot:副操縦士
cabin:船室
oxygen:酸素
thruster:スラスター(推進システム、ロケットエンジン)
※ 人工衛星や宇宙船などの姿勢制御や軌道の微修正などに使用する補助的な推進装置
blow the cabin oxygen through the main thrusters!
⇒ メインスラスターで船室の酸素を送る
この部分は、直訳すると上記になると思いますが、映画の日本語 字幕、音声では
「キャビンの酸素を燃焼室に送れ」
となっています。宇宙船の構造に詳しくなく、あくまで推測ですが、スラスター(推進システム)の一部に燃焼室があって、スラスター( thruster )の燃焼室以外の他の部分を通して( through )酸素を燃焼室に送る( blow :吹き込む )、といったことかと思われます。
以上です。
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