映画『プラダを着た悪魔』シーン別 での英語学習・セリフ解説です。
なお、映画『プラダを着た悪魔』 の概要、基本情報などはご興味があれば以下の記事を参照ください。
セリフ解説:採用後の恋人との会話
収録時間: 00:11:18 ~ 0:11:47
今回は、主人公アンドレアが、一流 ファッション雑誌『ランウェイ』採用決定し、友人たちとレストラン会食後に、恋人ネイトと家路につく際の、会話シーンです。
dress
【台詞】
Andrea :
Hey, babe. You should see the way these girls at Runway dress. I don’t have a thing to wear to work.
【和訳】
アンドレア:
『ねえ、ネイト。ランウェイの女の子たちがどんな服を着ているか見てみてよ。私が仕事に着ていく服がないわ』
babe
「赤ちゃん」という意味ではありますが、恋人を指す言葉としてよく使われます。彼女だけでなく、このセリフにもあるように彼氏に対しても使うことができます。
(昔は女の子に対してのみ使われいたようですが、最近では男女どちらに対しても使用されます)
同じような彼氏彼女の呼び名に使われるものは以下があります。
【男女共用】Baby, Darling, Dear, Honey, Sweetheart, Sugar, …
【彼氏】Handsome, Hubby, stud, …
【彼女】Beautiful, Gorgeous, Princess, Wifey, Angel, …
dress / wear
どちらも「着る」ということですが、意味の違いはあります。
- dress
- きちっと「身支度をする」という意味合いです。フォーマルな正装だけでなく、外出するときなどに服をちゃんと上から下まで着るということを表現しています。
- wear
- 「着用する」という意味で広く使われる言葉です。服だけでなく、帽子や靴や、例えばシートベルトなども「着用する」として wear を使うことができます。また、着ている、という状態を表しています。状態ではなく、動作を表す場合には put on が使われます。
上記のセリフのように、オシャレな「ランウェイ」の女性たちに対しては、dress という言葉がぴったりくるわけですね。(このセリフの dress は自動詞の用法です)
ball gown
【台詞】
Nate :
Come on. You’re gonna be answering phones and getting coffee. You need a ball gown for that?
Andrea :
I think I might.
【和訳】
ネイト:
『おいおい。君は電話を取って、コーヒーを買いに行ったりするんだろ。そのためにパーティドレスが必要なのかい?』
アンドレア:
『かもね』
ball gown: ロングドレス、夜会服
正装でのパーティで女性が着ていくドレスのことです。
ball は「ダンスパーティー、舞踏会」という意味。
gown は床まで届くような長さの「ドレス」を意味しています。
パジャマの上に羽織るような、日本語で言ういわゆる「ガウン」は、英語では robe です。
英語では gown は おとぎ話のお姫様が着ているようなドレスが、ぱっと浮かぶイメージです。
また、dress はきっちりした服装全般です。(ですので、gown は dress に含まれます)
日本語でいうワンピースなども dress の一例です。
happen to think
【台詞】
Nate :
Well, I happen to think you look great always.
Andrea :
Aw… I think you’re full of it.
【和訳】
ネイト:
『でもさ、俺には君はいつも綺麗だって思えちゃうけどね』
アンドレア:
『もう、うそばっかり』
happen to think …
直訳すれば「ふと … だと考える」(happen to : ふと、たまたま、偶然 …)ということです。
この会話では、「(普通だったら、オシャレな服を着た『ランウェイ』の女の子のほうが綺麗に見えるけれど、どういうわけか)ふと、俺にはどんなときでもアンドレアのほうが綺麗に見えると思った」という含みがあるとも解釈できます。
このセリフでもそうですが happen to think … という表現は、人に聞かれたら驚かれたり、普通は同意されないような流れで自分の意見を、少し遠回しに言う場合に使われる表現です。
(普通ならこう考えるだろうけど)ふと … と思った
(理屈はよくわからないけれど)ふと … と思った
(みんなからは反対されかもしれないけど)ふと … と思った
といった具合です。
You are full of it :うそ(くだらないこと、つまらないこと)ばかり言っている
この場合の it は、shit (クソ) を意味しています。そのまま汚い表現である shit と言いたくない場合に sh を取って it と言います。
ですので、直訳すれば「あなたはクソでいっぱいだ」となり、そこからくだらないことを言ったり、考えている人に対して上記の意味で用いられます。
think of
【台詞】
Nate :
Let’s go home. I can think of something we can do that doesn’t require any clothing.
Andrea :
Really?
【和訳】
ネイト:
『家に帰ろう。服がなくてもできる事を思いついたんだ』
アンドレア:
『本当?』
think of : … を思いつく、… のことを考える
「思いつく」という意味では、think of と同じ意味で
come up with
があります。
この時点では仲の良いカップルですね。これからミランダの悪魔のような要求がたっぷり待っているわけですが…。
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